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KEK Computing Newsletter




 

                                        1996 年 4 月 16 日 発行(No. 110)
                                                  KEK Computing Newsletter


                 「ATMネットワーク・システム」運用開始
               The ATM network system started its operation

   The existing 14 network clusters of the KEK LAN were largely  up-
   graded, and "ATM Cluster" was newly introduced as another cluster
   on April 1st.


平成7年度補正予算で認められました「ATMネットワーク・システム」は、昨年
12月の入札で配線工事を住友電設が、機器を理経+日本DECがそれぞれ落札し
ておりましたが、3月末までに結線および据え付け・調整を終了し、4月1日より
システムの運用を開始いたしました。

本「ATMネットワーク・システム」の導入に伴い、既設14クラスターの大幅拡
充とATMクラスターの新規導入がなされました。主な変更点は以下の通りです。

1)既設14クラスターの拡充

  a) 各クラスターの幹線をFDDIリングからFDDIスイッチに変更。

    これにより、各クラスターが全体で 100Mbps のバンド幅だったのが、各ハブ
    毎に 100Mbps フルに利用できるようになり、クラスター全体では 3.6Gbps の
    バンド幅となりました。また、一つのハブのトラブルが他のハブに影響するこ
    とがなくなり、信頼性が向上しました。

  b) ハブが7ヶ所に新設され全体で59箇所に。

    共同利用宿舎(HUB58)および職員会館(HUB59)にもハブが新設されました。
    共同利用宿舎では接続申請しなくても自由に接続できるよう準備中で、今月末
    には利用可能となる予定です。

  c) クラスター間結合の2重化。

    クラスター間結合用のブルーターおよび中央FDDIスイッチが2重化されま
    した。特にTCP/IPについては、昨年末に導入した新IPアドレスを使え
    ば「IPスタンバイ」が動作し、ブルーターあるいは中央FDDIスイッチの
    障害あるいは保守作業時もユーザに影響しなくなりました。

  d) クラスター拡張機構。

    59箇所のすべてのハブで、任意のクラスターの Ethernet のポートを必要に
    応じて臨時的に開設できるようになりました。臨時開設を希望される場合は、
    クラスター管理者からネットワーク・グループにご相談ください。



2)ATMクラスターの新規導入

  a) ATMクラスター。

    既設の14クラスターとは分離する形で新しくATMクラスターを導入しまし
    た。これは、まだ発展を続けているATMを、信頼性を求められる既設14ク
    ラスターから分離することにより、最新の技術を遠慮なく試せるようにするた
    めです。既設クラスターとATMクラスターとは ATM-FDDI ルーターを介して
    繋がります。

  b) ATMクラスターのハブ。

    ATMクラスターは59箇所のハブのうち19箇所で利用できます。各ハブに
    はATMスイッチ(Fore社ASX200BX)が置かれています。これにはタイプIと
    タイプIIがあり、それぞれ 155Mbps あるいは 622Mbps で中央ATMスイッチ
    (Fore社ASX1000 x 2)と接続されてます。

  c) 情報コンセントでのATM利用。

    ATMクラスターが行っている建屋では、各部屋の既設の情報コンセントに、
    ATMインターフェースによりワークステーション等を接続できます。情報コ
    ンセントからハブのATMスイッチまでは 155Mbps で接続されます。FDD
    Iが1つのハブの配下がリングを形成し共有型で、全体で  100Mbps と制限さ
    れるのに対し、ATMは1つのハブの配下がスター形の専有型です。したがっ
    て特にハブの配下同士の通信では 155Mbps フルのバンド幅が使えます。

  d) 大学とのATM通信。

    昨年10月から国内9つの大学・研究所の高エネルギー研究室とNTTマルチ
    メディア通信共同利用実験を行なっています。このNTTのATM広域網は、
    すでにATMクラスターと接続されて、ATMクラスター内のどのハブ配下の
    ワークステーションも大学側のワークステーションとATM直接通信ができる
    ようになっています。また、今年10月からは学術情報センターのATM網を
    介してのATM直接通信も可能になる予定です。

  e) ATMクラスターへの接続申請。

    既設クラスターへの接続申請と同様に、最新の申請書を取り寄せて、

                ATM-mgr@kek.jp

    宛に提出してください。また、ATMクラスターへの接続あるいはATM利用
    に関して質問がありましたら、遠慮なく ATM-mgr@kek.jp にご相談ください。


                                                    ネットワーク グループ





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KEK Computing Newsletter : No.110

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